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「マルタのやさしい刺繍」が好きです

violette_2023

ずいぶん前のものですが、大好きな映画のお話を一つ。

2006年公開の「マルタのやさしい刺繍」です。

ひとことで言うと、女性が自分の好きなように人生を生きる、というのを80歳のおばあちゃんが体現するというお話。
若い方には実感がわかないというか、そんなの当たり前でしょ?となるでしょうけど、私の年代だと心から応援する気持ちになれる、そしてこちらが力をもらえるお話なのです。
この映画を撮ったのは17年前らしいですが、映画の中の世界はもっとずっと前の情景のように思われます。

ざっくりあらすじ

主人公のマルタは80歳。亡くなったご主人のもとへ早く行きたいと思っている、生きがいを失っている女性。スイスの田舎の小さな村に暮らしています。村は古い価値観が当たり前となっていて、自分の意見を言いにくい雰囲気があります。
親しい友人が3人いて、マルタのことを心配しています。
マルタは昔、裁縫を仕事にしていました。あるきっかけから、服やランジェリーを縫っていたこと、そのわくわくした気持ちを思い出します。そして、力づけてくれる友人の力を借りて、ご主人と営んでいた雑貨店を改装し、ランジェリーショップを開くことにしました。

やっと開店しても、村のみんなは批判的で、すっかり笑いものになってしまいます。マルタは牧師をしている息子の反対や、友人の死などでお店を続ける気力を失ってしまいそうになります。

でも、インターネットを使って通販をすることで、注文がたくさん入りはじめます。
たくさんの人の前で、自分の意思をはっきりと表明したことをきっかけに、村の人たちも応援してくれるようになります。そして、お店は繁盛していく、というお話です。

おすすめポイント

布やレースを見て、わくわくしてしまう気持ち。とても共感してしまいます。老眼鏡をして本を見ながら、デザインをしていく様子とか、ミシンよりも手縫いを選択しているところとか。そうそう、歳を重ねて手芸をするってそういうところある!と。で、美しいランジェリーを生み出すところがほんとに素敵なんですよね。

マルタが着ている服やバッグ、ベッドリネン。そして友人たちの服やバッグもとても素敵です。素朴な美しさがあるんです。
村の人が集まる合唱祭のときにマルタたちが着ている服もとっても可愛い。伝統的な服装なのでしょうね、日本でいうと盆踊りの浴衣みたいな意味なのかな。それよりも豪華な感じはありますけど。

物語の最初のころは画面が暗い感じで、すごく暗い映画なのかなと思わせるところがありますが、お話が進んでいくと、田舎のスイスの村の様子、山や空などがとても美しいです。はじまりの頃はマルタが元気がないわけなので、そういう印象で間違ってないとは思います。

そして一番のおすすめポイントは、
マルタと、その友人たちはとても強いメンタルを持っているところ。自分を大切にしているところです。
昔の女性は、家族のために自分のやりたいことなどできなかった方が多くいました。私の年代でも、その香りが残っています。そんな中で、自分の意思を通していくところ。決心していくところがとても素敵だなと思いました。

しかも、決して、自分のわがままではないところが素敵なんですよね。ちゃんとやるべきことはやってきた人たちなんです。でも、自分のことも大切にしよう、っていうことですね。

この映画は、Amazon Prime Video や、Huluなどのサブスクでは見ることができなくて、DVD、しかも中古しか見つからないみたいです(2023年8月19日現在)。
気軽に見られないところがちょっと残念ですが、手芸が好きで、がんばるおばあちゃんが好きな方には、とってもおすすめだなと思います。

私も、そんながんばるおばあちゃんになりたい。
今回DVDを見返して、またパワーをもらった気がしています。

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sumirenoiro
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編みものや縫いものを暮らしにいかしていくのが好きです。糸でつくるかわいい暮らしをめざしています。楽しく編めるにはどうしたらいいかな?といつも考えています。たまに編み方動画を撮っています。どうぞよろしくお願いいたします。

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